フランス革命といえば、王妃マリーアントワネット。
マリーアントワネットが「パンがなければケーキを食べればいいじゃない」と言ったという話があります。
この言葉はよくマリーアントワネットの逸話として語られていますね。
でも、本当にマリーアントワネットが言ったのでしょうか?
「パンがなければケーキを食べればいいのに」は誰が言ったの?
マリーアントワネットの名言として伝えられている有名な逸話です。
「パンがなければケーキを食べればいいのに」は本当にマリーアントワネットが言ったのでしょうか?
このセリフ、実はマリーアントワネットが言ったという証拠はないんです。
この言葉が初めて出てくるのはジャン=ジャック・ルソーの自伝「告白」の一説です。
彼が言及しているのは「ある貴族の女性」が言ったとなっています。
その時はマリーアントワネットはまだ子どもでした。
ということで、ある貴族の女性は別の女性であったと言えますね。
マリーアントワネット「パンがなければケーキを食べればいいのに」の意味
「パンがなければケーキを食べればいいのに」の、ケーキは現代で連想されるケーキとは違っています。
このケーキは原文では「ブリオッシュ」と書かれています。
当時、小麦粉の値段が上がっていて、国民はパンを食べることができませんでした。
その状況を知った高貴な貴婦人が「パンがなければケーキを食べればいいのに」と言いました。
値段の高い小麦粉よりも卵とバター(小麦粉より安かった)を使ったブリオッシュを食べればいいという意味です。
同じパンでも原材料の安いパン=ブリオッシュを食べたらいいじゃない?ということですね。
なぜマリーアントワネットが言ったことになったの?
マリーアントワネットが贅沢な生活をしてたことはご存知の通りです。
マリーアントワネットが庶民の生活をわかってないというイメージがつき、この言葉に結びついたのでしょう。
実際、派手なファッションやヴェルサイユ宮殿での豪華な生活が、そう思わせる一因になってますね。
多くの歴史家は、このセリフがマリーアントワネットに誤って付けられた可能性が高いって言っています。
でも実際のマリーアントワネットは慈善活動もしています。
マリーアントワネットの逸話で残されている本当の言葉
「パンがなければケーキを食べればいいのに」はマリーアントワネットの言葉ではないことがわかりました。
この言葉の方が有名になっていて、実際に王妃の人柄を示す言葉はあまり知られていません。
ギロチンに向かう最後の時。
マリーアントワネットは死刑執行人の男性の足を踏んでしまいました。
その時に言った言葉が「どうかお許しください。わざとではないのよ。」
「パンがなければケーキを食べればいいのに」は無知で民衆を理解していない言葉です。
が、実際のマリーアントワネットは最後の言葉にも表れているように高慢さなど感じない一面があります。
マリーアントワネットの「パンがなければケーキを食べれば」まとめ
フランス革命でもっとも有名な王妃マリーアントワネット。
マリーアントワネットの「パンがなければケーキを食べればいいじゃない」と発言したのは本当なの?
実際の歴史を調べるとマリーアントワネットではない別の貴族の女性だということがわかりました。
また、ブリオッシュをケーキとしていることも現代のケーキと違っていることに驚きがありました。
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